HOME配信済み作品ネタバレ解説一覧「鹿の王 ユナと約束の旅」のネタバレ解説

出典:https://shikanoou-movie.jp/

2022年2月4日に劇場公開されたアニメーション映画「鹿の王 ユナと約束の旅」のネタバレ解説。

登場キャラクターや出演陣。そして、気になるストーリーを詳しく解説します。また、視聴可能な動画配信サービスや無料で観れる方法までご紹介します。

映画「鹿の王」の魅力に迫る

あらすじ

最強の戦士団である”独角”(どっかく)を率いていたヴァンは、アカファ王国の兵士として大国である東乎瑠(ツオル)帝国との戦に参戦するも敗戦。

アカファ王国は、ツオル帝国に従属することになり、ヴァンは奴隷としてツオル帝国の岩塩鉱に送還されてしまう。

奴隷として辛い日々を送るヴァンであったが、ある日、黒い毛の山犬達が岩塩鉱を襲撃。

岩塩鉱に駐屯するツオルの兵士達や奴隷達は山犬の襲撃により、命果ててしまう。

一方でヴァンも山犬に噛まれ傷を負い、生死の境を彷徨うが、不思議な力に身を包まれ命をとりとめる。

ヴァンは自分と同じく山犬に噛まれた孤児の少女ユナを救出し、岩塩鉱の脱出に成功。

時を同じくしてツオル皇帝の長男ウタルが山犬に噛まれる事件が起きる。ウタルは山犬に噛まれたことで”黒狼熱”(ミツツァル)のという謎に病に罹患(りかん)する。

ミツツァルは、かつてツオル帝国がアカファ王国に侵攻した際に、ツオル人のみに流行した謎の疫病であった。

ツオル帝国の医師団と共に襲撃された岩塩鉱を訪れた、ツオル皇族の信頼篤い名医師のホッサルは、山犬に噛まれ死んだ人々の直接的な死因がウタルと同じミツツァルであることを突き止める。

やがて山犬に噛まれても尚、生きているヴァンとユナの存在がツオル帝国に明らかとなり、ホッサルはミツツァルに対しての抗体を持っているであろう二人の行方を追うことに。

しかし、その影では二国間で巨大な陰謀が動き始めていた。

概要

映画「鹿の王 ユナと約束の旅」は、上橋菜穂子氏のファンタジー小説「鹿の王」が原作となっています。小説版は、2022年2月時点でシリーズ累計250万部を突破している超人気作です。

制作は「ハイキュー!!」や「黒子のバスケ」などを手がけたProduction I.G。東宝配給で2022年2月4日に劇場公開されました。

制作陣

原作 上橋菜穂子 代表作「鹿の王」「獣の奏者」

監督・キャラクターデザイン・作画監督 安藤雅司 代表作「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」 「君の名は。」

監督 宮地昌幸 代表作「千と千尋の神隠し」

キャスト

映画 鹿の王 ユナと約束の旅 相関図

出典:https://shikanoou-movie.jp/

◆ヴァン:堤真一

◆ホッサル:竹内涼真

◆サエ:杏

◆ユナ:木村日翠

◆マコウカン:櫻井トオル

◆トゥーリム:安原義人

◆アカファ王:玄田哲章

◆オーファン:藤秀真

◆ケノイ:西村知道

◆ウタル:青山穣

◆ヨタル:阿部敦



お名前.comの広告

映画「鹿の王」のネタバレ解説

ここからは>映画「鹿の王 ユナと約束の旅」のストーリーをエンディングまで紹介します。ネタバレになっているので、ご注意ください!!

概要をお読み頂き、作品が気になった方は最後に映画「鹿の王 ユナと約束の旅」が配信されている動画配信サービスを紹介しています。

気になった方はそちらをチェックしてみてください。

〈起〉”黒狼熱”(ミツツァル)の脅威

強大な軍事力を有する東乎瑠(ツオル)帝国に敗れたアカファ王国は支配下にあることを余儀なくされていた。

アカファ王国は従属(じゅうぞく)を強いられながらも、アカファ王と参謀トゥーリムが恭順(きょうじゅん)の意志を示すことで二国間はゆるやかな併呑関係にあった。

主人公のヴァンは、かつてアカファ王国が誇る最強の特殊部隊”独角”(どっかく)を率いていたが、ツオル帝国との戦に敗れたことで、ツオル帝国領地内にある岩塩鉱に奴隷として送還されていた。

ある日、岩塩鉱に黒い山犬達が現れ、ツオルの兵士、奴隷達にみさかいなく襲いかかる。山犬達に噛まれた者達は等しく黒い痣が体に発現し絶命するのを目撃するヴァンであったが、

ヴァンも同じく山犬に噛まれてしまう。ヴァンも謎の病にかかるが不思議な力に包まれ、一命をとりとめる。岩塩鉱から脱出する際に、山犬に噛まれた孤児の少女ユナを発見し、同じく無事であることを確認するとユナを抱いて岩塩鉱から脱出する。

数日後、襲撃事件があった岩塩鉱にツオル皇帝の次男ヨタルと医師団。高名な医術師ホッサルが調査に派遣されることに。

ホッサルは遺体を検分し、ヨタルに兵士達や奴隷の死因はアカファの呪いと呼ばれていた”黒狼熱”(ミツツァル)によるものだと告げる。

ミツツァルとは、かつてツオル帝国がアカファ王国に侵攻した際に、ツオルの人間だけを襲った不治の疫病であり、ミツツァルが原因でツオルは軍の撤退を余儀なくされた。

ホッサルはアカファ王国の追跡の名人サエの協力で、岩塩鉱から山犬に噛まれながらも生き残り、地獄と化した岩塩鉱から脱出した者がいる可能性が高いことを聞かされる。

ホッサルは生き延びた者がミツツァルの抗体を持っているのではないかと考え、これ以上ミツツァルによる被害者を出さない為にも、ミツツァルから生き残ったヴァンとユナを探す旅に出る。

〈承〉アカファ王国の思惑

ツオル帝国では”玉眼来訪”(ぎょくがんらいほう)の時が迫っていた。

“玉眼来訪”は、アカファ王国の領地に眼の形をした気球を掲げ、アカファ王国の奥地にある”火馬の郷”(ひうまのさと)まで大軍を侵攻させ、ツオル皇帝の威光を示す儀式のようなものであった。

しかし、ツオル帝国で”玉眼来訪”に向けて着々と準備が進められていくなか、鷹狩りに出ていたツオル皇帝の長男ウタルが山犬の襲撃に遭い、ミツツァルに罹患(りかん)し、命を落としてしまう。

ミツツァルへの対応が急務となり、ツオル皇帝に従属するアカファ王と懐刀であるトゥーリムがミツツァル発生の原因解明を命じられる。

アカファ王とトゥーリムは、ツオル帝国への忠誠を示す為に、ミツツァル発生の原因解明にあたることになるが、トゥーリムは部下のサエに生き残ったヴァンとユナを見つけ出し、殺すように命じる。

ツオル帝国への忠誠を示す傍らでアカファ王とトゥーリムにはある思惑があった。

一方で無事に岩塩鉱から生き延びたヴァンとユナは、旅の最中に”飛鹿”(ピュイカ)と呼ばれる雄々しい動物に巡り合う。

ピュイカは、かつてヴァンを始め”独角”が馬のように乗りこなして動物であった。人になかなか懐かないピュイカを簡単に手懐けたヴァンは、ユナと共に再びあてのない旅を続ける。

その道中で足を怪我していた青年トマと出会う。ピュイカはトマが繁殖させる為に飼いつけたもので、トマは、ヴァンにピュイカの扱いを教えてもらう変わりに氏族(しぞく)の集落で二人の衣食住を提供すると提案する。

集落の暮らしの中で、ヴァンは戦争で妻と息子を失ったことによって負った傷を癒していく。そして、徐々にヴァンとユナの間に本当の父娘のような絆が生まれ始めていく。



DMMブックスの広告

〈転〉犬の王

ヴァンの手助けもあって、トマの集落で一頭のピュイカが子を孕み、出産を迎えていた。

子供の出産を前にして、母ピュイカはお乳を出すようになり、アカファ王国生まれであるヴァンとユナは搾ったミルクを飲むが、トマの集落の人々は「獣の乳を飲むと獣になる」と信じて口にはしなかった。

ヴァンは出産を目前にしたピュイカを眺めながらピュイカの”鹿の王”について語る。

“鹿の王”とは、ピュイカの群れに脅威が迫った時、盛りを過ぎたオスが群れを生かす為に、死を覚悟しがらも一頭で敵に立ち向かうピュイカを”鹿の王”と呼ぶと語る。

ヴァンの表情は、かつて国の為に命の限り戦った戦士としての自分と”鹿の王”を重ねているようであった。

ピュイカも無事に出産を終え、集落の人々と穏やかな時を過ごすヴァンとユナ。

だが、トゥーリムに二人の殺害を命じられたサエが二人の潜伏先である集落を特定。トゥーリムが手勢を率いて、集落に攻め入る。

ヴァンは自身の投降を条件に、集落の人々には手を出さないようにトゥーリムに提案する。

トゥーリムは提案を承諾し、ヴァンに歩み寄るように促す。しかし、木の影には弓兵がヴァンの命を奪おうと彼に狙いを定めていた。

その時、まるで窮地のヴァンを救うかのように再び山犬が襲撃を仕掛けてくる。山犬の群れにのみこまれる一行。

すると、ユナの体から熱気のようなものが迸る。ユナは誰かに操られているかのように山犬の背に飛び乗り、山犬達と共に山の中へと消えて行ってしまう。

追手を振りほどき、懸命にユナの後を追うヴァンの背をサエの放った矢が捉え、ヴァンは気を失ってしまう。

ヴァンは死の境で夢を見ると、そこには亡くなったはずの妻が「お帰りなさい」と告げ、待っていた。

だが、すぐに妻の姿は消え、現れたのはケノイと言う名の老人。彼は山犬達を操ることができる”犬の王”と呼ばれる者だった。

ケノイは夢の中でヴァンに語りかけ、ミツツァルから生き残ったヴァンの体には”裏返り”という現象が起きているのだと語る。

心と体が分離し、言葉や人間らしい思考が消え、あらゆる生命と一つになることが”裏返り”であると語るケノイ。

目覚めると、ホッサルの姿がそこにあった。

連れ去られたユナを救い出したいヴァンに、同行することを決意するホッサル。

ホッサルはヴァンの治療を担う代わりに、ユナを救い出したのち抗体を持っているかもしれないヴァンの血を譲って欲しいと願い出る。

ヴァンは、ホッサルの医師としての純粋な思いに打たれ、同行を許可する。

ヴァンを亡き者にしようとしたサエもまた、ヴァンのユナを想う気持ちに戸惑いを見せ、当初の目的を果たすべきか迷いながらも旅に同行することになる。

〈結〉ヴァンの決断

ヴァン達一行は、跡追いの名人であるサエの尽力により、ユナがいる場所を特定する。

ユナが山犬達と共に向かった地は、”玉眼来訪”の最終目的地であるアカファ人にとっては神聖な場所”火馬の郷”であった。

ユナを追って、無事に”火馬の郷”に入ったヴァン達であったが、山犬を操ってツオル帝国内で襲撃を繰り返していたオーフェンという男にヴァンは捕えられてしまう。

ヴァンは、アカファ王の懐刀であるトゥーリムとオーフェン、”犬の王”のケノイが結託し、山犬を操ってツオル人を襲撃させミツツァルに感染させていたことを知る。

トゥーリムの狙いは、”犬の王”のケノイの力を利用しての、ツオル帝国の反乱であった。

ヴァンはオーフェンによって、ケノイに引き合わされ、ケノイから「次の”犬の王”となるのはお前だ!」と告げられる。

山犬に噛まれ、自然と一体になることができるヴァンには、”犬の王”となる素質があった。しかし、ヴァンはツオル帝国への反乱など望んでおらず、ユナと幸せに暮らすことを望んでいた。

「”犬の王”にはならぬ」と答えたヴァンは、ケノイに背を向け、彼の元から去る。

オーフェンとその部下達によって、丁重に保護されていたホッサルはユナを保護し、ケノイの元から去ったヴァンは無事にユナとの再会を果たす。

ヴァンの目的は達成され、ホッサルとの約束通りにヴァンは、彼に自分の血を提供することに。

ミツツァルの治療薬作りに専念するホッサルは、ミツツァルに罹らないアカファ人のある共通点に気が付く。

アカファ人は古来からピュイカの乳を飲む習慣があり、そのピュイカの乳こそがミツツァルへの抗体であるという答えを導き出す。

全てが万事解決すると思われた時、オーフェンは火馬の郷”の戦士達と山犬達を率いて、”玉眼来訪”完遂の為に”火馬の郷”近くに布陣したツオル軍に奇襲を仕掛ける。

しかし、オーフェンの奇襲はツオル軍によって阻まれ、オーフェンのアカファ王国再興という志は道半ばで途絶えてしまう。

一方でヴァンに拒絶されたケノイは、同じく”犬の王”の跡を継ぐ資格があるユナに白羽の矢を立て、ユナを連れ去ろうとする。

ヴァンはユナを救い出した後、ユナの代わりに自身が”犬の王”になることを決意して、ユナに別れを告げ、自身のピュイカと山犬達と共に山奥へと消えて行った。

ヴァンが”犬の王”となり、山犬達を引き連れ山奥へと消え去ったおかげで、ツオル帝国からミツツァルの脅威そのものが消え去った。

ヴァンの行動は自らが犠牲となることでユナや人々を脅威から遠ざけた。まさにヴァン自身が”鹿の王”となった瞬間だった。

エンドクレジット

その後、ホッサルは未来永劫ミツツァルの脅威から人々を守る為に、治療薬の研究に専念していた。

ユナはというと、ヴァンと共にお世話になったトマの集落でサエと共に暮らし、数年後に二人と山奥へと消えたヴァンを探す旅に出る。

ヴァンの消息を追う道中、山の崖に三匹の山犬達の姿を見つけたユナ。

ユナが何かを感じ、ヴァンから贈られた鹿角を鳴らすと、角が欠けた老いたピュイカが現れる。

凛とした佇まいのピュイカはユナを見つめ、ユナはまるで父親のヴァンに笑いかけるかのように穏やかな笑みを返した。

映画「鹿の王」を、無料で視聴する方法

映画 鹿の王 ユナと約束の旅

出典:https://www.amazon.co.jp/

2023年2月の時点で、映画「鹿の王 ユナと約束の旅」をレンタルではなく、見放題で配信している動画配信サービスを紹介します。

hulu

追加料金が必要なレンタルではなく、映画「鹿の王 ユナと約束の旅」を見放題対象の作品として配信中。

huluでは2週間のトライアル期間がある為、無料で視聴が可能です。

huluの公式サイトへ

Amazonプライムビデオ

huluと同じく映画「鹿の王 ユナと約束の旅」を見放題で配信中。

Amazon プライムビデオでは、30日間の無料体験期間ある為、実質無料で視聴が可能です。

Amazonプライムビデオ公式サイトへ

まとめ

今回は映画「鹿の王 ユナと約束の旅」の作品概要、ネタバレ解説と無料で視聴できる方法を紹介しました。

映画「鹿の王 ユナと約束の旅」は、原作小説が長編ファンタジー小説ということもあり、物語のボリューム的にもアニメ映画化は不可能だと思われていました。

世界観がジブリの「もののけ姫」に似ているなどの辛辣な評価も出ていますが、映像は美しく、原作者である上橋菜穂子氏が書き出す独特の世界観を鮮明に映し出されていました。

原作を読んでいないと理解の深さはたしかに変わってきますが、近年のアニメ映画では大作と呼べる感動的な作品でした。



Dmm.comの広告